昨年11月に農林水産副大臣を拝命した直後、農林水産省は、議員(農林水産副大臣)を座長とする「地方みらい共創研究会」を立ち上げました。農林水産省の各局各庁幹部を構成員とする省横断的な研究会であり、石破内閣が掲げる「地方創生2.0」に関する農林水産分野での具体策を検討するため、これまでに国内外の現地調査を行い、20を超える有識者の皆様からヒアリングを実施してきました。
今般、これまでの検討を踏まえ、「おいしく豊かで楽しい農林水産地域」の活性化や付加価値向上のための取組をまとめた、「地方みらい共創に向けた緊急提言」※を発表しました。そのエッセンスは、議員が参議院農林水産委員長として成立に携わった“農政の憲法”食料・農業・農村基本法を具体化する、「食料・農業・農村基本計画」(令和7年4月11日閣議決定)に盛り込まれました。
※<「緊急提言」の基本的考え方>
- 農林水産地域は、「おいしく豊かで楽しい地方」であり、農林水産業が元気に発展し、若者・女性・インバウンドを含む皆の「目的地(デスティネーション)」となる可能性を秘めた地域。
- 地方創生 2.0 は、農林水産業の活性化なくしてできず、グローバルとローカルをつなぐグローカル成長の視点を踏まえて、付加価値向上・他産業との連携・都会と地方との連節による「共創」が肝であり、ハブとなる産官学金労言によるプラットフォームを立ち上げ、「新結合」による農林水産イノベーションによって、我が国の成長につなげる。
日本の農林水産地域は、美しく安全で、食も大きな魅力があります。ドイツでヒアリングしたヨーロッパの方々は、日本の地方を“Beauty, Safety and Tasty”(美しく安全で、食も魅力)と表現していました。先進国の中でもこのように安全に美味しい食事を楽しめる日本の農林水産地域は、国際的にも大変稀有な存在である――その価値に改めて誇りと自信を持って、我が国の農林水産地域を盛り上げるべき時でしょう。
そこで、都市偏重ではなく、こうした日本の「おいしく豊かで楽しい農林水産地域」の潜在力を再発見し、それに目を向ける発想の転換を行い、若者・女性・インバウンドを含む皆に選ばれる目的地(デスティネーション)にしていくための取組を、全力で進めてまいります。
なお、この取組については、今後さらに検討を進め、本年夏には、より具体的な方策を深掘りした「地方みらい共創戦略」を取りまとめる予定です。引き続きご注目下さい!
<参考:農林水産省ホームページ>